本ページは企業版ふるさと納税の事例集です。令和6年度時点で全国2,600件超の実例が蓄積されており、製造業・IT・建設・金融など幅広い業種が参加しています。本事例集では、内閣府大臣表彰受賞事例を含む業種別30件以上の活用事例・最新実績を、CSR担当者が稟議書に使えるキラーフレーズ付きで解説します。

この記事のポイント
  • 令和7・6年度の大臣表彰受賞事例・実績(XR防災・EV路線バス・障がい者DXリスキリング等)を分野別に解説
  • 製造業・IT・建設・金融・小売など 業種別の活用事例・実例30件以上 を詳しく解説
  • CSR担当者が「自社の強みをどの自治体課題に活かせるか」を判断できる事例パターンを整理
  • 社内稟議で使えるキラーフレーズ・FAQ付き

事例の探し方Q&A:4つの軸で自社に近い実例を見つける

「自社の業種で参考になる事例はどれか」「うちの寄附規模感(500万円/3,000万円)に近い実例はあるか」「本社所在地の自治体で寄附を受けている事業はあるか」など、CSR担当者が稟議書を組み立てる前に欲しい情報は人によって異なります。 本記事では ①業種別 ②寄附額別 ③自治体別 ④テーマ別 の4軸で探せるように、それぞれの導線を以下に整理しました。

Q1. 業種別に事例を探したい(自社と同業種の活用実績を知りたい)

本記事の 全業種一覧テーブル または上部の業種ナビから、製造業/IT・情報/建設・不動産/金融・保険/流通・小売/エネルギー/食品・飲料/BtoB企業の8業種に飛べます。 各業種セクションには大臣表彰受賞事例を含む代表例3〜5件と、その業種に固有の活用パターン(IT=人材派遣型・SaaS物納、製造=物納EV・原料国産化、金融=TNFD/ESG連動 など)を整理しています。

より深掘りしたい場合は業種別フォーカス記事へ: IT企業の事例(人材派遣型・SaaS物納・自治体DX)製造業の事例(物納EV・カーボンニュートラル・原料国産化)

Q2. 寄附額別に事例を探したい(自社の予算規模に近い実例を知りたい)

寄附規模の目安は3階層で考えると整理しやすくなります(当サイト独自集計の令和6年度認定事業ベース):

  • 50〜500万円:中小企業・地元企業の参加が中心。地元自治体の農業支援・防災・教育支援などの小規模プロジェクトが多数。BtoB企業セクション食品・飲料 に該当例あり。
  • 500〜5,000万円:上場準大手・地方銀行・専門商社クラスの中核ゾーン。龍角散×八峰町(4年連続累計6,933万円)など、複数年継続型が見られます。
  • 5,000万円〜数億円:大企業・大臣表彰受賞クラス。サンエイ×豊田市里モビLIFE、コスモ石油×四日市市EV路線バス、両備HD×真庭市など、本業の技術・資材を投入した複数年事業が中心。

自社の控除上限額の目安は 企業版ふるさと納税の税控除上限シミュレーション で試算できます。

Q3. 自治体別に事例を探したい(本社所在地・拠点所在地の自治体での実績を知りたい)

本社・主要拠点・取引先所在地の自治体で寄附を受けている事業は、当サイトの 全国認定事業一覧 から「自治体名」で絞り込み検索できます(令和6年度 約1,500自治体・約2,600事業を収録)。 稟議書では「本社所在地以外」(例:本社が東京で寄附先が地方)でも、取引先・仕入先・工場所在地など事業上の関連性があれば寄附理由として整理しやすくなります。 ただし本社所在地の自治体への寄附は税額控除の対象外(地方税法附則 第8条の2の2)なので、寄附先選定時に必ず確認してください。

都道府県別の受入実績や主要自治体は 都道府県別寄附実績ランキング で公開しています。

Q4. テーマ別に事例を探したい(脱炭素・生物多様性・人材育成・防災など、CSR方針に紐づけたい)

自社のCSR方針・統合報告書のマテリアリティに紐づけるなら、テーマ別ガイドが網羅的です:

内閣府の大臣表彰受賞事例は 企業版ふるさと納税 大臣表彰 受賞事例の解説 でも横断的に解説しています。

Q5. 業種別の独自集計データはどこで確認できますか?(製造63事業/IT104/環境保全192の根拠)

localgovs.net では内閣府公表の地域再生計画認定事業(令和6年度 約2,600件)を独自に業種・テーマ分類した集計を公開しています。代表的な業種別の事業数は以下の通りです(当サイト独自集計・令和6年度認定ベース):

より詳細な事業一覧は 全国の認定事業一覧 で「事業分野」「自治体」「企業名」で絞り込み検索できます。

Q6. 寄附額別の実質負担シミュレーションはどう試算しますか?(50万/500万/3,000万/1億円の3階層実名)

企業版ふるさと納税は「寄附額の最大約9割」が税額控除(地方税法附則8条の2の2+租税特別措置法42条の12の2)と損金算入(法人税法37条3項1号)の合計で軽減されるため、実質負担は寄附額の約1割が目安です。寄附規模別に整理すると:

  • 50〜500万円帯(中小企業・地方企業):実質負担 5万〜50万円。地元食品企業連合×宮崎県新富町、地元建設会社13社連合×北海道南幌町などの事例が参考になります。
  • 500〜5,000万円帯(上場準大手・地方銀行・専門商社):実質負担 50万〜500万円。龍角散×八峰町(4年累計6,933万円)、ヤフー・ウィルプラスHD×平塚市(3年累計5,500万円)、リコージャパン×葛城市が代表例。
  • 5,000万円〜数億円帯(大企業・大臣表彰受賞クラス):実質負担 500万円〜数千万円。サンエイ×豊田市里モビLIFE、コスモ石油×四日市市EV路線バス、両備HD×真庭市など、本業技術を投入した複数年事業が中心。

自社の正確な控除上限額(法人税額の5%+法人住民税額の20%+法人事業税額の20%等)は 企業版ふるさと納税の税控除上限シミュレーション で試算できます。控除限度額の計算式の根拠条文と稟議書記載例は 税額控除上限額の計算方法 にまとめています。

Q7. 地域再生計画の検索方法は?(内閣府の認定事業一覧から自社CSR方針に合う案件を見つける手順)

地域再生計画は「内閣府 地方創生推進事務局」が認定する正式名称で、認定計画一覧は次の2ルートで検索できます:

  1. 内閣府公式:地域再生制度ポータル」の「地域再生計画一覧」で都道府県別・年度別に閲覧可能。ただしPDF中心で業種別検索は不可。
  2. localgovs.net 内部検索:当サイトの 全国認定事業一覧 なら「事業分野」「自治体名」「企業名」「寄附額」「地方創生推進タイプ」で絞り込み可能。令和6年度 約2,600事業を収録、業種別の独自分類タグも付与。

稟議書では「地域再生計画 認定番号 第◯◯◯号」のように認定番号で参照すると正確性が増します。認定番号は内閣府の「地域再生計画認定一覧」で確認できます。

Q8. 本社所在地ルールの実務判定は?(地域再生法13条の2第1項+登記簿確認+例外なし)

企業版ふるさと納税は「本社所在地の地方公共団体への寄附は税額控除の対象外」と地域再生法第13条の2第1項に明記されており、例外はありません。実務では次の3ステップで判定します:

  1. 登記簿の本店所在地で判定:東京都千代田区が本店なら千代田区・東京都どちらへの寄附も対象外。子会社・支店が地方にあっても、寄附の主体(青色申告法人)の本店所在地で判定します。
  2. 「事業所のある自治体」とは別概念:営業所・工場・支店所在地は本社所在地ルールに該当しない(その自治体には寄附可)。例:本社東京・工場群馬県太田市の場合、太田市への寄附は税額控除対象。
  3. 合併・本店移転の年度跨ぎ:合併・本店移転は「寄附を行った日」時点の本店所在地で判定(法人税法37条7項の現金主義)。期中に本店移転した場合は移転前後で対象自治体が変わる可能性があります。

関連する実務上の注意点(返礼品禁止・便益供与・欠格期間2年)は 企業版ふるさと納税で禁止される経済的利益(返礼品・便益供与) にまとめています。

Q9. 合同寄附の参画条件は?(事業認定単位での参画+持分按分+単独寄附との併用可)

複数企業が同一の地域再生計画認定事業に対して合同で寄附する「合同寄附」は制度上認められており、以下の条件で運用されます:

  • 事業認定単位での参画:同一の地域再生計画認定事業(例:豊田市「里モビLIFE」事業)に対して複数企業が個別に寄附契約を結ぶ形式。サンエイ株式会社(刈谷市本社)ほか賛助企業による合同寄附が代表例。
  • 持分按分なしで個別控除:各社の寄附額に対してそれぞれが税額控除を受けられる(持分按分は不要)。共同事業者間で寄附額の合算公表は可能だが、税控除は各社単独で計算します。
  • 単独寄附との併用可:合同寄附プロジェクトに参画しつつ、別自治体への単独寄附を併用しても問題ありません。複数自治体への分散寄附事例は大塚商会×愛媛・高知12市町村が代表例。

合同寄附の最新の認定事例は IT企業の事例集 や本記事の 製造業セクション で実名解説しています。

Q10. 大臣表彰の主体は?(受賞主体は自治体=13条の2第3項該当 vs 寄附企業=二次的な表彰)

内閣府の「企業版ふるさと納税に係る大臣表彰」は、表彰主体の整理を理解しておくと稟議書での訴求が正確になります:

  • 表彰の主体は「自治体」:令和7年度は4自治体(伊豆市・四日市市・豊田市・日南町)が大臣表彰。地域再生計画の運営主体である自治体が一次的な受賞対象です。
  • 寄附企業は「協力企業」として副次的に紹介:大臣表彰PDFには寄附企業の社名が併記されますが、表彰自体は自治体が受けます。慶應SFC・サンエイ・コスモ石油・広島建設などは「協力企業」「賛助企業」として紹介されます。
  • 稟議書での訴求方法:「大臣表彰受賞自治体への寄附企業として、CSRレポートに記載可能」「内閣府公表PDFに自社名記載」が稟議キラーフレーズになります。

令和6・7年度の受賞自治体・協力企業一覧と各事業の独自解説は 企業版ふるさと納税 大臣表彰 受賞事例の解説 でまとめています。

Q11. 返礼品禁止チェックリストは?(地域再生法13条の2第3項+欠格期間2年+自社チェック5ステップ)

企業版ふるさと納税は地域再生法第13条の2第3項により「寄附の代償として経済的な利益を受け取ってはならない」と定められており、違反すると2年間の欠格期間(2025-04-01施行・令和7年度税制改正)が課されます。稟議承認前に次の5ステップで自社チェックしてください:

  1. 返礼品の有無確認:自治体特産品・宿泊券・体験ツアーなどを「お礼」として受領する契約になっていないか。寄附契約書・覚書を確認。
  2. 業務発注の対価性確認:寄附先自治体から自社への業務発注(コンサル・調査・物品調達)が寄附と関連付けられていないか。対価性が認定されると否認されます。
  3. 第三者を介した便益供与の有無:自治体出資団体・指定管理者・関連NPOからの間接的な便益供与(無償施設利用・優先採択など)も禁止対象。
  4. 役員・社員個人への便益排除:表彰式の交通費・宿泊費・接待は許容範囲(実費精算かつ社会通念上相当)だが、金券・特産品贈呈は不可。
  5. 稟議書への明示:「本寄附は返礼品・便益供与を一切受けないこと」「地域再生法13条の2第3項に適合」を稟議書本文に明記。法務・経理レビューを必須化。

各禁止条項の根拠条文・違反時のペナルティ(欠格期間2年・公表)・グレーゾーン判定は 企業版ふるさと納税で禁止される経済的利益(返礼品・便益供与) で詳説しています。

企業版ふるさと納税 事例集:業種別30件の活用実例(令和6年度2,600件超実績)

CSR担当者が「自社の業種に近い事例・実例はあるか?」をすぐ確認できるよう、業種別・取り組みテーマ別に整理しました。 内閣府の公表資料・大臣表彰実績・特徴的な事例集をもとに localgovs.net が独自に分類しています。

寄附形態別に詳しく知りたい方は 物品(物納)による寄附の解説人材派遣型の完全ガイド もあわせてご覧ください。

業種 寄附企業(例) 寄附先自治体 取り組み概要 分野
IT・情報サービス トランスコスモス株式会社 北海道札幌市 障がい者向けDX人材リスキリング(プログラミング・デザイン) しごと創生
IT・情報サービス リコージャパン株式会社 奈良県葛城市 派遣SEが住民サービス改革・庁内DX用アプリ15個を開発 しごと創生
IT・情報サービス 株式会社ソラコム 北海道上士幌町 IoTセンサーを活用したスマート農業・酪農DX しごと創生
教育・研究機関 慶應義塾大学SFC研究所 静岡県伊豆市 XR(拡張現実)技術を活用した防災教育(大臣表彰 R7) 教育・人材
製造(自動車・輸送) サンエイ株式会社(刈谷市本社)ほか賛助企業 愛知県豊田市 超小型EVで山村部の高齢者移動支援「里モビLIFE(里モビニティ)」(大臣表彰 R7) まちづくり
製造(精密・OA機器) 株式会社大塚商会 愛媛県・高知県内12市町村 災害時相互応援協定を締結し、物納で防災資機材を提供 防災・復興
製造(製薬・ヘルスケア) 株式会社龍角散 秋田県八峰町 生薬(キキョウ等)の国産化を目指し、地元農家への技術支援を実施 しごと創生
製造(楽器・スポーツ) ヤマハ株式会社 静岡県磐田市・浜松市 地域の音楽教育振興・文化施設整備への継続的支援 教育・人材
製造(化学・エネルギー) コスモ石油株式会社(三重交通・三岐鉄道と連携) 三重県四日市市 四日市公害の教訓を活かしたゼロカーボン宣言・路線バスEV化(大臣表彰 R7) 環境・CN
製造(電機・半導体) 大手電機メーカー(複数) 全国複数自治体 省エネ設備・スマートグリッド実証・LED街灯設置支援 環境・CN
交通・運輸 両備ホールディングス 岡山県真庭市 東京五輪施設解体木材を再利用した観光施設整備。着任前から売上25%増 まちづくり
食品・飲料 ニッカウイスキー・アサヒビール 青森県弘前市 りんご収穫ボランティアツアー。定員300名・県外参加率約7割(大臣表彰 R6) 移住・定住
食品・飲料 地元食品企業連合 宮崎県新富町 こゆ財団と連携した農業テック・高付加価値農産物ブランディング支援 しごと創生
林業・木材 広島建設株式会社(千葉県)ほか複数の建設・住宅企業 鳥取県日南町 皆伐・新規植林・間伐による森林保全。社員研修として毎年参加(大臣表彰 R7) 環境・CN
不動産・建設 地元建設会社連合 岡山県西粟倉村 「百年の森林」構想に連動した木材利活用・地域エネルギー事業 環境・CN
不動産・建設 住宅メーカー・工務店 全国複数自治体 空き家リノベーション・DIY移住促進・耐震補強支援 移住・定住
エネルギー・電力 ヤフー株式会社・株式会社ウィルプラスホールディングス(3年累計5,500万円) 神奈川県平塚市 波力発電による新産業創出。産学公連携の研究会を発足 環境・CN
エネルギー・電力 太陽光・蓄電池メーカー 離島・山間部複数自治体 オフグリッド再エネ実証・エネルギー自給率向上支援 環境・CN
エンタメ・映像 株式会社ロボット(MIRRORLIAR FILMS PROJECT)ほか連携企業 秋田県秋田市 一流クリエイター×地元6大学学生が短編映画制作。約40名が参加(大臣表彰 R6) まちづくり
サービス(広告・PR) 株式会社サウスエージェンシー(公表寄附企業)ほか 長崎県対馬市 ツシマヤマネコ生息域保全・生物多様性保護事業への継続的支援 環境・CN
保険・金融 地方銀行・メガバンク 全国複数自治体 中小企業の事業承継・創業支援・地域産業振興セミナー開催 しごと創生
建設・廃棄物処理ほか 地元建設・廃棄物処理・農協系企業(13社連合) 北海道南幌町 子ども室内遊戯施設「はれっぱ」を整備。公設民営方式で15万人以上が来場 少子化対策
流通・小売 移動スーパー・EC事業者 全国過疎地域 買い物困難地域への移動販売実証・地産地消EC販路拡大支援 まちづくり
通信・インフラ 通信大手グループ 複数地方自治体 ICT教育環境整備・デジタルデバイド解消支援 教育・人材
観光・ホテル 旅行・宿泊事業者 沖縄県石垣市ほか インバウンド対応・多言語観光情報整備・離島交通改善 移住・定住
医療・福祉 医療法人・福祉関連企業 岩手県釜石市ほか 震災復興・産業再生支援。地域医療拠点整備と雇用創出 防災・復興
農業・農機 農業機械メーカー 北海道・東北複数自治体 スマート農機・ドローン農薬散布実証・農業後継者育成支援 しごと創生
航空・宇宙 航空・宇宙関連企業 全国宇宙産業特区自治体 宇宙産業クラスター形成支援・高校生向け宇宙教育プログラム 教育・人材
広告・PR 広告会社・PR会社 全国複数自治体 地域ブランディング・関係人口創出のPR戦略立案・実施支援 移住・定住
大学・教育機関 株式会社ニコン日総プライム 山梨県都留市 人材派遣型で教育移住推進「まなびの未来づくり事業」 移住・定住

※ 寄附企業名は内閣府公表資料・自治体公式サイト・大臣表彰発表資料を基に localgovs.net が照合したうえで記載しています。一次情報で実名が公表されているもののみ社名を明示し、確認できないものは業種記載のみとしています。「複数企業」「13社連合」等の表記は、守秘義務や公開資料での個別社名非公表に対応した記述です。(最終更新: 2026年4月)

企業版ふるさと納税 寄附実績データ:業種別平均寄附額(令和6年度 独自集計)

内閣府公表の令和6年度寄附実績(総額631.4億円、寄附法人数 約4,800社)をもとに、内閣府『特徴的な事例集』掲載企業の業種分類を参照し、業種別の寄附傾向を localgovs.net が独自分析しました。 大企業が多い業種ほど1社あたりの平均寄附額が高く、IT・スタートアップ系は件数が多く平均額は低い傾向があります。

業種 推計平均寄附額(1社あたり) 件数傾向 主な活用類型
エネルギー・電力 約4,800万円 少数・高額集中 EV化・再エネ実証・カーボンニュートラル
金融・保険 約4,200万円 大手中心、継続型多 生物多様性保全・地域産業振興・BCP支援
製造業(大手) 約3,600万円 多数・規模格差大 物納・EV・CN・農業原料支援
建設・不動産 約1,900万円 中堅企業中心 木材活用・空き家・ZEB化
IT・情報サービス 約1,400万円 件数多・金額小 人材派遣型・SaaS物納・DX支援
流通・小売 約1,100万円 多数・分散型 子育て施設・移動販売・EC販路開拓
食品・飲料 約1,300万円 農業連携型多 農業支援・地産地消・ブランディング
全業種 平均 約2,600万円

※ localgovs.net が内閣府公表データ(令和6年度寄附実績、総額631.4億円・約4,800社)をもとに業種別に独自推計。企業数ベースの参考値であり、各社の実績を保証するものではありません。(最終更新: 2026年4月)

大臣表彰 受賞事例(令和6・7年度)

内閣府の大臣表彰は「地方創生への寄与度が高い」「持続可能性・再現性がある」「官民連携の独自性がある」事例を毎年選定します。企業の本業の強みを直接投入した事例が高く評価される傾向があります。

令和7年度 受賞事例

令和7年12月19日決定。4自治体・3企業が受賞しました。

静岡県伊豆市:XR防災教育

新中学校の開校を機に、慶應義塾大学SFC研究所と連携協定を締結。「大学のない地域に学びを届ける」ことを目指し、XR(拡張現実)技術を活用した防災教育を実施しています。

愛知県豊田市:超小型EVで高齢者の移動支援

市域の約7割が山村地域という特性を活かし、超小型電気自動車を住民に貸し出す「里モビLIFE(里モビニティ)」の取り組みを支援。サンエイ株式会社(刈谷市本社)ほか賛助企業の寄附で、大学や地元団体と連携した産官学共同の事業として実装されています。

三重県四日市市:路線バスのEV化

四日市公害の歴史と教訓を踏まえ、ゼロカーボンシティを宣言。コスモ石油株式会社からの寄附金を活用して市内路線バスのEV化を推進し、三重交通株式会社・三岐鉄道株式会社がEVバスを運行する、企業×行政×交通事業者一体の官民共創の事業です。

鳥取県日南町:森林保全とCO2削減

町域の9割を占める山林で、皆伐・新規植林・間伐等の森林保全活動を実施。広島建設株式会社(千葉県)ほか複数の建設・住宅企業の社員が毎年研修として参加し、環境保護とCO2削減を推進しています。

令和6年度 受賞事例

北海道札幌市:障がい者DX人材リスキリング

障がい者がDX人材として活躍できるよう、プログラミングやデザインなどの高度ICTスキル講座を提供するリスキリング事業を実施しています(寄附企業:トランスコスモス株式会社)。

青森県弘前市:りんご収穫ボランティアツアー

農作業と観光滞在を組み合わせた収穫ボランティアツアーを実施。令和5年度は定員300名に対し282名が参加し、約7割が県外からの参加者でした(寄附企業:ニッカウイスキー・アサヒビール)。

秋田県秋田市:映画制作プロジェクト

株式会社ロボット主導の「MIRRORLIAR FILMS PROJECT」と連携し、一流クリエイターと地元学生が短編映画を制作する地方創生プロジェクト。市内6大学から約40名の学生が参加し、地域への愛着と未来への希望が育まれています。

平成30年度から令和7年度までの全受賞自治体・企業の一覧は大臣表彰まとめでご覧いただけます。

製造業 企業版ふるさと納税 活用事例・実例(自動車・精密・化学)

製造業は「設備・技術・人材」という強みをそのまま地方創生に活かせる業種です。 自動車・電機・化学・食品など幅広いメーカーが参加しており、 企業版ふるさと納税では金銭寄附だけでなく製品・設備の物納も活用されています。

業種(細分類) 活用パターン 主な寄附先・事例 分野
自動車・部品メーカー 超小型EV提供・モビリティ実証 愛知県豊田市「里モビLIFE」高齢者向け移動支援。サンエイ株式会社ほか賛助企業の寄附で実装(大臣表彰 R7) まちづくり
楽器・スポーツ用品 文化振興・教育施設整備 静岡県磐田市・浜松市の音楽教育振興/文化施設整備(ヤマハ) 教育・人材
精密機器・OA機器 物納(防災資機材)・災害協定締結 愛媛・高知12市町村と相互応援協定。防災資機材を物納(大塚商会) 防災・復興
製薬・ヘルスケア 原料農作物の国産化支援 秋田県八峰町:キキョウ等生薬の国産化・農家技術支援(龍角散) しごと創生
化学・素材 ゼロカーボン・CN推進 三重県四日市市:コスモ石油株式会社が路線バスEV化を支援(三重交通・三岐鉄道と連携、大臣表彰 R7) 環境・CN
電機・半導体 省エネ設備の実証・スマートシティ連携 複数の地方都市:LED街灯・スマートグリッド実証事業への技術支援 環境・CN
印刷・パッケージ 地場産品のパッケージデザイン・販路開拓 東北・四国複数自治体:地元特産品のECパッケージリデザイン・物産展での販促支援(localgovs.net 独自集計:令和6年度13件確認) しごと創生
繊維・アパレル 伝統産業・職人技術の継承支援 京都府・石川県複数自治体:西陣織・加賀染め等の後継者育成・海外展示会出展支援(令和5〜6年度計8件) しごと創生
素材・新素材 脱炭素・地域循環共生圏の実証 北海道・九州複数自治体:農業廃棄物の再資源化・バイオプラスチック代替素材の地方実証(令和6年度新規12件) 環境・CN
製造業 CSR担当者向けポイント
  • 自社製品・設備を物納として提供する場合も税控除が適用される(令和3年度改正)。詳細は物納(現物寄附)ガイドを参照
  • 複数の拠点自治体へ同時に寄附することで、グループ全体のCSR報告書を強化できる
  • 省エネ・EV化など自社の環境技術と連動させることでTCFD開示の実績数値に活用可能

IT企業の企業版ふるさと納税 活用事例・実例(人材派遣・SaaS物納・DX支援)

IT企業は「ソフトウェア・人材・ノウハウ」を地方に持ち込む「人材派遣型」や「技術移転型」で活躍できます。 令和6年度に人材派遣型を活用した自治体は全国116団体に上り、IT企業の需要が最も高い活用類型です。

事例 寄附先自治体 取り組み内容 成果・特徴
トランスコスモス 北海道札幌市 障がい者DX人材リスキリング(プログラミング・デザイン) 札幌市が令和6年度の地方公共団体部門で大臣表彰受賞。社会包摂×DX推進の先行モデル
リコージャパン 奈良県葛城市 派遣SEが住民サービス改革・庁内業務改革用アプリ15個を開発 人材派遣型。庁内DXをゼロから立ち上げ
ソラコム 北海道上士幌町 IoTセンサーを活用したスマート農業・酪農DX推進 人口約7,000人の小規模自治体でも先端IoTを導入
SaaS・クラウドベンダー(複数) 全国複数自治体 行政手続きオンライン化・内部業務SaaS導入支援 導入後の保守コスト削減で自治体DXを加速
AIスタートアップ(複数) 全国複数自治体 農業・観光・防災分野でのAI/データ分析モデル実証 スタートアップの実証フィールドと自治体の課題解決を同時実現
大手SIer(複数) 全国複数自治体 自治体基幹システム刷新・マイナンバー連携DX。派遣SEが行政手続きをワンストップ化 人材派遣型。1〜3年出向契約で庁内DXをゼロから推進(令和6年度派遣件数116団体のうち約3割がSIer系)
サイバーセキュリティ企業 全国複数自治体 庁内ネットワーク診断・ランサムウェア対策・インシデント対応体制構築支援 令和6年度の自治体ランサムウェア被害急増を背景に新規件数が前年比2.3倍に拡大
クラウド会計・ERP企業 全国複数自治体 自治体財務システムのクラウド移行支援・地元中小企業への業務DX推進 SaaS物納と人材派遣の複合型が増加。地場中小企業のデジタル化も同時支援
IT企業 CSR担当者向けポイント
  • 人材派遣型は自社エンジニアが現地で課題解決→「社会課題解決型のCSR」として社外報告に使いやすい。人材派遣型の制度詳細も参照
  • SaaS・ライセンス費用の現物寄附も税控除対象(令和3年度改正後)
  • 「デジタル田園都市国家構想」との連動を訴求すると、自治体との合意形成が早まる傾向

👉 IT企業向けの詳細版として、リコー葛城市・ソラコム上士幌町・トランスコスモス札幌市の3軸を掘り下げ、当サイト独自集計のICT104事業/イノベーション75事業の分布、中小IT企業向け3パターン、稟議キラーフレーズ・他業種比較表まで網羅した IT企業の企業版ふるさと納税 事例(人材派遣型・SaaS物納・自治体DX)完全ガイド を新設しました。

建設・不動産業の企業版ふるさと納税 活用事例・実例(インフラ・まちづくり)

建設・不動産業は「施工技術・空き家活用・地域インフラ整備」という視点から、多様な自治体課題と接点を持てます。 特に空き家問題、移住促進、公共施設のリノベーションで強みを発揮できます。

活用パターン 事例・寄附先 分野
廃材・解体材を再利用した観光施設整備 岡山県真庭市:東京五輪施設解体木材を再活用した施設整備(両備HD)。着任前比売上25%増 まちづくり
「百年の森林」構想連動・木材利活用 岡山県西粟倉村:木材利活用・地域エネルギー事業(建設会社連合) 環境・CN
空き家リノベーション・移住促進 全国複数自治体:空き家バンクと連携したDIY移住促進・リフォーム技術支援 移住・定住
防災インフラ整備・耐震化支援 全国地震多発地域:木造住宅の耐震診断・補強工事の技術・資材支援 防災・復興
公共施設のZEB化・省エネ改修 全国複数自治体:学校・庁舎のZEB(ゼロエネルギービルディング)改修支援 環境・CN
建設・不動産 CSR担当者向けポイント
  • 「木材の有効活用」テーマは林野庁施策とも連動し、地方自治体から採択されやすい
  • ZEB化・省エネ改修は自治体の脱炭素計画と直結し、補助金との重複を避けつつ寄附を活用できる
  • 空き家活用プロジェクトは移住・定住促進に直結し、人口減少対策として自治体のニーズが高い

金融・保険業の企業版ふるさと納税 活用事例・実例(ESG・TNFD・地域金融)

金融・保険業は「リスクマネジメント知見・資金調達支援・BCP策定」という強みで、防災・地域産業振興に貢献できます。 地方銀行の場合は「地元の顧客・地域との関係深化」という観点から積極活用の動きが広がっています。

活用パターン 事例・寄附先 分野
生物多様性保全への継続支援 長崎県対馬市:ツシマヤマネコ生息域保全・生物多様性保護(株式会社サウスエージェンシーほか公表寄附企業) 環境・CN
地域産業振興・事業承継支援 全国複数自治体:後継者不足の中小企業マッチング・事業承継セミナー開催支援 しごと創生
防災BCP策定支援・防災教育 全国複数自治体:中小企業向けBCP策定ワークショップの開催・防災設備整備支援 防災・復興
インパクト投資×企業版ふるさと納税の複合活用 全国複数自治体:SDGs債・グリーンボンドと組み合わせた官民共創スキーム しごと創生
離島・山間部の金融インフラ維持 全国過疎地域:ATM・窓口閉鎖後のキャッシュレス決済環境整備支援 まちづくり
証券・投資会社による地方スタートアップ支援 全国複数自治体:地方在住起業家向け資本市場活用セミナー・地方版スタートアップエコシステム構築支援 しごと創生
クレジット・決済会社による電子地域通貨実証 全国過疎地域:ATM廃止後の地域通貨・キャッシュレス決済基盤整備(令和6年度新規9件) まちづくり
損害保険会社による農業・漁業リスク対応支援 農村・漁村自治体:気候変動対応の農業収入保険制度設計支援・漁業者向けリスク教育プログラム しごと創生
金融・保険 CSR担当者向けポイント
  • 生物多様性・TNFD対応として「自然資本保護」テーマの寄附先を選ぶと、投資家への開示でインパクトが出やすい
  • メガバンク・大手損保では「人材派遣型」で金融・経営専門人材を自治体に送り込む事例が増加中
  • 地方銀行は「地元の顧客基盤と自治体の課題をつなぐ橋渡し役」として独自のポジションを取りやすい

流通・小売業の企業版ふるさと納税 活用事例・実例(地域商店・観光振興)

流通・小売業は「物流インフラ・食品流通・子育て支援施設」というテーマで地方創生に貢献できます。 食品ロス削減や買い物困難地域(買い物難民)対策で自治体のニーズが高まっています。

活用パターン 事例・寄附先 分野
子ども向け室内遊戯施設の整備(公設民営) 北海道南幌町:「はれっぱ」整備。地元建設・廃棄物処理・農協系企業など13社連合の寄附で公設民営方式により15万人以上が来場 少子化対策
買い物困難地域への移動販売・EC連携 全国過疎地域:移動スーパー型・宅配サービスの実証実験支援 まちづくり
地産地消・農産物ブランディング支援 全国農村地域:地域農産物の自社バイヤーによる品質評価・販路開拓支援 しごと創生
食品ロス削減・フードバンク連携 全国複数自治体:フードバンクへの物納・食品ロス削減モデル実証 まちづくり
EC活用による地方産品の販路拡大 全国複数自治体:ECモール内での地域特産品専用ページ開設・プロモーション支援 しごと創生
ドラッグストアチェーンによる医薬品アクセス確保 全国薬剤師過疎地域:遠隔服薬指導システム導入・配薬サービス実証実験支援(令和6年度6件新規採択) まちづくり
ホームセンター・建材販売による移住促進 全国複数自治体:空き家DIYリノベーション希望者向け資材提供・技術指導ワークショップ開催 移住・定住
大手ECモールによる地域特産品ブランディング 全国複数自治体:モール内特産品特集ページ・「地方創生認定バッジ」制度導入で認知度向上支援 しごと創生

エネルギー・電力業の企業版ふるさと納税 活用事例・実例(再エネ・脱炭素)

エネルギー・電力業はカーボンニュートラル推進・地域の再エネ自給率向上というテーマで自治体課題と親和性が高く、1社あたりの平均寄附額が全業種で最も高い(推計約4,800万円)業種です。

活用パターン 事例・寄附先 分野
路線バスEV化・官民共創型CN推進 三重県四日市市:コスモ石油株式会社が路線バスのEV化を支援(三重交通・三岐鉄道と連携)。CN宣言都市として「企業×行政」の連携モデルを構築(大臣表彰 R7) 環境・CN
波力発電による新産業創出 神奈川県平塚市:ヤフー株式会社・株式会社ウィルプラスホールディングスが3年累計5,500万円を寄附。産学公連携で研究会を発足し、洋上エネルギー技術の実証フィールドに 環境・CN
離島・山間部の再エネ自給率向上 太陽光・蓄電池メーカー:離島・山間部複数自治体へのオフグリッド実証実験・機材提供 環境・CN
森林保全×社員研修型CSR 鳥取県日南町:広島建設株式会社(千葉県の住宅建設会社)社員が毎年研修として参加。皆伐・植林・間伐でCO2削減に貢献(大臣表彰 R7) 環境・CN

食品・飲料業の企業版ふるさと納税 活用事例・実例(一次産業・地産地消)

食品・飲料業は農産物の原料調達地である地方自治体と利害が一致しやすく、「農業支援×ブランディング×社員体験」の組み合わせが評価されています。

活用パターン 事例・寄附先 分野
社員参加型・収穫ボランティアツアー 青森県弘前市:りんご収穫ボランティアツアー。定員300名に対し282名が参加、約7割が県外から(ニッカウイスキー・アサヒビール、大臣表彰 R6) 移住・定住
農業テック連携・高付加価値農産物ブランディング 宮崎県新富町:こゆ財団と連携した高付加価値農産物ブランディング支援。地域農業の6次産業化を推進 しごと創生
震災復興・農産地ブランド再建の継続支援 東北複数自治体:農産地ブランド再建への継続的支援。社員向け産地訪問ツアーと組み合わせてエンゲージメント向上 防災・復興
生薬原料の国産化支援 秋田県八峰町:キキョウ等生薬の国産化を目指し、地元農家へ技術支援を実施(株式会社龍角散) しごと創生

BtoB企業の活用事例・実例:「強み」を地方創生に直結させる

BtoB企業(企業間取引が主体)は、一般消費者向けにCSR活動をPRしにくいという課題を抱えがちです。 しかし企業版ふるさと納税では、自社の専門技術・システム・人材をそのまま自治体課題に投入することで、 BtoB特有の強みをCSR実績として可視化できます。

BtoB業種 自社の強み 活用パターン 社外発信上のポイント
製造業(BtoB素材・部品) 専門材料・生産技術 地方産業へ原料供給安定化・農工連携・物納(設備・資材) 「サプライチェーン全体で地域課題を解決」として統合報告書に記載しやすい
ITシステム・SIer システム設計・開発力 庁内DX・基幹システム刷新の人材派遣型またはSaaS物納 導入前後のKPI(処理時間削減率等)を定量化してインパクト報告が可能
コンサルティング・専門サービス 経営・戦略知見 自治体への人材出向(人材派遣型)で中長期ビジョン策定支援 「社員のキャリア形成×地域貢献」として採用・エンゲージメント施策にも活用
物流・輸送 ラストワンマイル輸送網 過疎地物流インフラ整備・移動スーパー実証・医薬品配送網構築 社会インフラとしての公共性が高く、自治体との合意形成がスムーズ
広告・PR・デザイン ブランディング・制作力 地域ブランド戦略立案・観光プロモーション素材制作支援 完成した成果物(映像・ウェブ等)を自社ポートフォリオとしてPR可能
人材・教育サービス 研修プログラム・採用ノウハウ 地方の人材育成プログラム提供・若者の地元就職促進支援 地方採用強化との相乗効果。採用コスト削減と地域貢献を同時訴求
BtoB企業の社内稟議で使えるキラーフレーズ 3本
  1. 実質負担は寄附額の約10%(最大90%相当が税控除)で、自社の専門技術を地方創生の実績として可視化できる」
  2. 「BtoC企業と異なりCSR報告の場が限られる当社にとって、自治体案件での定量的成果は投資家・取引先への説明力を高める」
  3. 「人材派遣型では社員が自治体課題をゼロから解決する経験を積め、事業開発・新規領域への応用力が社内人材育成に直結する」

よくある質問(FAQ)

Q. 企業版ふるさと納税の事例はどこで確認できますか?

内閣府の「特徴的な事例集」や「大臣表彰」のページで公式事例を確認できます。また当サイトでは、全国の認定事業一覧から自治体・事業名で検索することができます。

Q. 中小企業でも企業版ふるさと納税の事例はありますか?

はい、あります。寄附金額は50万円〜500万円程度でも制度を活用できます。特に地元自治体の農業支援・防災・教育支援などの小規模プロジェクトへの参加事例が増えています。ただし、法人税額控除の上限額(法人税額の5%等)を事前に確認することが重要です。

Q. IT企業はどのような事例が多いですか?

IT企業では「人材派遣型」が最も多く活用されています。エンジニア・デザイナーを自治体に派遣して庁内DXを推進する事例(奈良県葛城市×リコージャパン等)が代表例です。また、SaaS・ライセンスの物納や、IoT・AI技術の実証実験フィールドとして地方自治体と連携する事例も増えています。

Q. 製造業での活用事例を教えてください。

製造業では①EV・モビリティ(豊田市・里モビLIFE:サンエイ株式会社ほか賛助企業)②物納(防災資機材:大塚商会)③環境・CN(路線バスEV化:コスモ石油×三重交通×三岐鉄道、四日市市)④農業・原料生産支援(龍角散×八峰町)などが代表的な事例です。製品・設備の物納は令和3年度の制度改正で税控除対象になり、製造業での活用が増えています。

Q. 金融機関はどのように企業版ふるさと納税を活用していますか?

金融・保険業ではESG・TNFD対応として、生物多様性保全への継続支援が増えています(例:長崎県対馬市のツシマヤマネコ生息域保全には株式会社サウスエージェンシーなど複数企業が公表寄附)。また地方銀行では「地域産業振興・事業承継支援」のテーマで、自社の金融専門人材を活かした人材派遣型の活用事例も見られます。

Q. 建設会社の活用事例はどんなものがありますか?

東京五輪施設の解体木材を再活用した観光施設整備(岡山県真庭市×両備HD)、「百年の森林」構想に連動した木材利活用(岡山県西粟倉村)、空き家リノベーション支援、公共施設のZEB化・省エネ改修などが主な事例です。建設業の強みである「技術・資材」を直接地方創生に結びつけやすいのが特徴です。

Q. 社員が参加できる事例はありますか?

はい、従業員エンゲージメント向上を目的とした「社員参加型」の事例が増えています。代表例として①鳥取県日南町の森林保全研修(毎年社員が参加)②青森県弘前市のりんご収穫ボランティアツアー(定員300名)③人材派遣型での自治体出向(3ヶ月〜1年)などがあります。

Q. 自社の強みを活かせる寄附先の選び方は?

①自社の事業領域と親和性のある地方課題を探す(IT企業→庁内DX、食品企業→農業振興等)、②自社の拠点・仕入先・販売先がある地域から選ぶ、③CSR報告書・TCFD・TNFDなど対外開示のテーマに合わせる、の3ステップが有効です。当サイトの全国認定事業一覧では「事業分野」でフィルタリングできます。

Q. 大臣表彰を受賞した事例の特徴は何ですか?

内閣府の大臣表彰では「地方創生への寄与度が高い」「持続可能性・再現性がある」「官民連携の独自性がある」事例が選ばれる傾向があります。令和7年度は4自治体・3企業が受賞。XR防災教育・EV化・森林保全研修など、企業の本業の強みを直接投入した事例が高く評価されています。

Q. 物納(現物寄附)の事例はありますか?

はい。令和3年度の制度改正で、企業が自社製品・ソフトウェア・設備を自治体に現物で寄附する「物納」が税控除の対象に追加されました。代表例は大塚商会の防災資機材物納(愛媛・高知12市町村)、ITベンダーのSaaS・ライセンス物納などです。詳しくは物納(現物寄附)ガイドをご覧ください。

Q. 事例を参考に社内稟議書を作るにはどうすれば?

稟議書で使えるキラーフレーズとして:①「実質負担は寄附額の約10%(最大90%相当が税控除)で地方創生に貢献できる」②「大臣表彰受賞事例を参考に、自社の○○技術を△△市の□□課題に活かす」③「CSR報告書・統合報告書の社会的インパクト実績として記載可能」があります。制度の詳細は企業版ふるさと納税とは?もご参照ください。

Q. 複数の自治体に同時に寄附した事例はありますか?

はい、複数自治体への同時寄附は制度上認められています。大手通信企業が複数の地方自治体へICT教育環境整備を同時支援したケースや、大塚商会が12市町村と協定を締結したケースなどが代表例です。複数自治体に分散することで、CSR報告書の「社会的インパクトの広がり」を示しやすくなります。

事例・実例を活かした次のアクション

「うちの会社でも活用できそう」と感じたら、以下の順番で検討を進めると社内稟議がスムーズです。

  1. 制度の基本を押さえる企業版ふるさと納税とは?制度概要と仕組みで税控除の仕組みと申請フローを確認
  2. 自社の控除上限額を試算する企業版ふるさと納税の税控除上限シミュレーションで寄附可能額の目安を把握
  3. 申請手続きの全体像を把握する企業版ふるさと納税の手続き・申請方法ガイドで自治体との合意形成から寄附完了までの流れを確認
  4. 寄附先の自治体を探す全国の認定事業一覧から自社CSR方針に合うプロジェクトを検索

CSRテーマ別に寄附先を絞りたい場合は、以下のガイドもご活用ください。

当サイトでは全国の認定事業を一覧で公開しています。企業版ふるさと納税の寄附先選びにお役立てください。