企業版ふるさと納税では、金銭による寄附だけでなく物品(現物)による寄附も認められています。内閣府は「物品による寄附の手続きに係るQ&A」を公表し、具体的な手続きや注意点を示しています。
物品寄附とは
企業が保有する物品(機器、設備、資材など)を地方公共団体に寄附し、その物品が認定された地域再生計画に基づく事業に活用される場合、金銭による寄附と同様に企業版ふるさと納税の税額控除の対象となります。
物品寄附の要件
- 寄附する物品は、認定を受けた地域再生計画に基づく事業に活用されるものであること
- 物品の時価(適正な評価額)が寄附額となる
- 寄附額は10万円以上であること(金銭寄附と同じ下限)
- 地方公共団体が物品の寄附を受け入れること
- 寄附額は事業費の範囲内であること
物品寄附の手続き
- 企業と地方公共団体が物品寄附について事前に協議する
- 物品の適正な評価額を算定する(原則として時価)
- 地方公共団体が物品の寄附を受領する
- 地方公共団体が企業に受領書を発行する
- 企業は受領書を基に確定申告で税額控除を適用する
物品の評価方法
物品の寄附額は、原則として寄附時の時価で評価されます。新品の場合は購入価格、中古品の場合は減価償却後の帳簿価額等を基に評価されます。適正な評価が困難な場合は、見積書や市場価格等を参考に算定します。
物品寄附の活用例
実際の大臣表彰事例でも、物品による寄附が活用されています。
- 株式会社大塚商会(令和5年度大臣表彰):愛媛県・高知県内12市町村に防災資機材を物納で提供。災害時相互応援協定の締結と合わせた取り組み
このほか、IT機器、医療機器、農業機械、車両など、地方創生事業に必要な物品を寄附する形で活用されています。
注意点
- 経済的利益の供与の禁止は物品寄附でも同様に適用される(詳細)
- 物品の寄附額が適正に評価されていることが求められる
- 寄附した物品が事業以外の目的で使用されないよう、地方公共団体が適切に管理する必要がある
- 金銭の寄附と物品の寄附を併用することも可能
企業版ふるさと納税の制度全体については、企業版ふるさと納税とは?をご覧ください。